サーキュレーター選びで必ず名前が挙がるのが、ボルネードとアイリスオーヤマ。 どちらも空気循環の性能に定評がありながら、実は“目指している方向性”が大きく異なります。
ボルネードは、直進性のある力強い気流で部屋全体の空気を一気に動かす「循環のプロ」。 一方アイリスオーヤマは、360°首振りや衣類乾燥モード、工具なし分解など、生活の細かな悩みに寄り添う「多機能タイプ」。
どちらが優れているというより、 「どんな使い方をしたいか」で最適なモデルが変わる」 というのが実際のところです。
この記事では、両社の特徴・口コミ・使い勝手を徹底比較し、 さらに最後に機能比較表を追加して、違いがひと目で分かるようにまとめました。
2020年に執筆した記事がベースです。時代の流れで性能もアップし、新機能が色々と搭載されて比較事情も変わってきました。その点を加味し修正と追記をしています。
ボルネードVSアイリスオーヤマの比較に使用した機種
年々性能や機能がアップしいる中、迷いに迷いましたが、最終的に選んだのが「アイリスオーヤマ サーキュレーターアイ PCF-SDC18T」です。
現在はPCF-SDC18Tは販売終了となっており、PCF‑SDC18T‑ECが後継機をして登場しています。≫詳しくは『【実機検証】PCF-SDC18T-ECの口コミ評判の真実|旧型・他社製品の比較もしてみた!』をご覧ください。

選んだ理由は
などです。かなり高性能ですね。
サーキュレーターの本来の使い方に加えて、年々進化していくアイリスオーヤマの性能や機能は魅力の一つでした。
となるとその性能を試したくなります。
そこで手持ちのサーキュレーターから、特にお気に入りの「ボルネード 660-JP」との比較対決をしてみました。

この2機種はそれぞれボルネード社、アイリスオーヤマ社を堂々と代表するフラッグシップモデルと言っても過言ではありません。
それでは、そんな2機種の比較対決を筆者も楽しみながら紹介していきたいと思います。
現在はアイリスオーヤマ PCF-SDC18Tは販売終了しています。
アイリスオーヤマ PCF-SDC18Tとボルネード 660-JPの比較対決!
■アイリスオーヤマ PCF-SDC18Tとボルネード 660-JPの比較項目
アイリスオーヤマ PCF-SDC18Tとボルネード 660-JPを比較した項目は、以下のとおりです。
- 6.5m先のパワー
- 送風口直前のパワー
- 静音性(体感)
- お手入れの簡単さ
これら4つの項目で比較していきます。
それでは対決です!
対決① 6.5m先のパワー

まずサーキュレーターの風と到達距離の対決です。公式発表ではボルネード 660-JPは25mで適応畳数では6畳から35畳、片やアイリスオーヤマ PCF-SDC18Tは到達距離の発表はなく、適応畳数が30畳とあるだけです。ちなみにサイズダウンしたアイリスオーヤマ PCF-SC15Tは25mと記載されています。
2機種ともその適応畳数では30畳に達しており一番気になるところ。ただそれは両社の実験での話で、家庭ではその実験環境は作れないので100均で買ってきた「ヒマワリ風車」で実験してみました。
ただ風が到達するだけでは風車は回りません。それなりの風の威力が必要。では見ていきましょう。
■サーキュレーターの風の到達距離の実験方法

リビングの端に先ほどの「ヒマワリ風車」を設置。

その反対方向にサーキュレーターを置きます。メジャーを用意し距離を測ります。今回は6.5mの距離にしました。というより我が家の事情によりそれが限界でした。
2機種とも風量はMaxに設定し向きは床に対して水平に置きます。これが一番サーキュレーターの到達距離が伸びる使い方です。
では実験結果ですが、文字より動画の方がより分かり易いのでYouTubeに動画をアップしました。
そちらをご覧ください。
■ボルネード 660-JPの結果
■アイリスオーヤマ PCF-SDC18Tの結果
どうだったでしょうか?2機種ともヒマワリ風車が回り判定が難しいのですが、何度か実験しているとサーキュレーターアイの方がヒマワリ風車がよく回っているが分かりました。
■補足
この実験では計測が到達距離6.5mが限界でしたが、以前に場所をお借りしてボルネード 660-JPで「ロウソクが何mまで揺れるか?」を実験したことろ約12mまで揺れました。同じくアイリスオーヤマPCF-SDC18Tでも揺れるのを確認しています。
このことから両機種とも高いスペックであることは間違いと言えます。
結果アイリスオーヤマ PCF-SDC18T
対決② 送風口直前のパワー

次の実験は風の威力です。風の到達距離とはちょっと違ってきます。
これは同じ回転数なら羽根が大きいほうが有利。大きいほどそれだけパワーが増します。
サーキュレーターの本来の使い方である空気の循環に繋がるものです。直接風に当たりたい方は到達距離を重視し、空気の循環や換気など重視する方はこのパワーがとても重要です。
■サーキュレーターのパワーの実験方法
この実験ではある程度の重さと面積のあるものを使い、サーキュレーターを上向きにして持ち上がるかどうかを試してみました。
その実験に使うものを我が家にある物で浮き上がったら面白そうで、軽い物それでいて面積もそこそこ・・・と見て周った結果あるゲームの空箱で検証。

■サーキュレーターのパワーの実験の結果
結論から言います。ボルネード 660-JPは少しだけ箱が浮きます。手を放すとサーキュレーターの中心からずれてしまい浮遊することは出来ませんでした。
アイリスオーヤマ PCF-SDC18Tは全く浮くことはなく上に乗っかったまま。
あまりいい写真が取れなくて画像での紹介は出来ませんでしたが、ボルネードの圧勝でした。
実は、アイリスオーヤマのサーキュレーターの6.5m先の風の流れが強かったので、期待したんですが結果は明らか。
やはり羽根径の違いがトルク(風力)の差に出たのでしょう。
結果ボルネード 660-JP
対決③ 静音性
この静音性対決の前にサーキュレーターのモーターについて少しお話をします。
モーターには2種類ありDC(交流)モーターと、AC(直流)モーターとありますが、
その特徴とメリットやデメリットを簡単に触れておきます。
DC(直流)モーターのメリットとデメリット
メリット・・・・静音性に優れている・消費電力が抑えられる
・・・・高回転が可能で微調整も可能・小型軽量が可能
デメリット・・・価格が高くなる・耐久性はやや劣る
AC(交流)モーターのメリットとデメリット
メリット・・・・耐久性が高い・安価である
デメリット・・・消費電力はDCより高い
このようにDCモデルの方が性能では優位性が見られます。
では今回の静音性の比較対決、DCモーターのその優位性は確かなものかどうかを見ていきましょう。
■静音性の比較対決の方法
DCモーターであるアイリスオーヤマPCF-SDC18Tは風量調整が10段階、一方ACモーターであるボルネード 660-JPは4段階調整です。
まずボルネードの風量「1」を基準にします。その後サーキュレーターアイの風量を「1」から始めて一段階ずづレベルを上げていきます。やがて同等の風音に並べば2機種とも一段階を上げ、また最初と同じようにサーキュレーターアイのレベルを一段階ずつ上げます。あとはその繰り返しです。
※計測が筆者の耳によるものなので若干のブレはお許し下さい。
■静音性の比較対決の結果
| アイリスオーヤマPCF-SDC18T | 風量 | 音の大きさ | 風量 | ボルネード 660-JP |
|---|---|---|---|---|
| かなり静か | 1 | < | 1 | かなり静か |
| かなり静か | 2 | < | 1 | かなり静か |
| かなり静か | 3 | = | 1 | かなり静か |
| 静か | 4 | < | 2 | 静か |
| 静か | 5 | = | 2 | 静か |
| やや音が気になる | 6 | < | 3 | やや音が気になる |
| やや音が気になる | 7 | < | 3 | やや音が気になる |
| 音が気になる | 8 | > | 3 | 音が気になる |
| かなり音は気になる | 9 | > | 4 | かなり音が気になる |
| かなり音は気になる | 10 | > | 4 | かなり音が気になる |
2機種とも風量最大のレベルの風量設定、サーキュレーターアイなら設定は「5」ボルネードなら「2」まで静かでした。その後はそれ以上風量設定を上げていくと音が大きくなり、やがてはうるさくなります。
DCモーターのサーキュレーターアイ、実は結構期待していましたが風量設定が「7」を超えだしてからは音が気になりだし、「9」になるともううるさいレベルでした。これはモーターがうるさいのではなく「風切り音」が大きくなったためです。多分小型化で羽根も小さくなり風の到達距離は十分ではあるが、回転数が上がったために生じるものだと思います。やや甲高い音になるのが更に気になります。
一方ACモーターであるボルネード 660-JPは風量設定が「3」で確かに音は気になりますが、設定MAXの「4」でも先ほどのサーキュレターアイよりかは静かに感じます。羽根の大きさに余裕があるためか低音の域なのでそれほど耳障りな音には感じないのが特徴だと感じました。
結果①風量設定が低い時はアイリスオーヤマ PCF-SDC18T
結果②風量設定が高くなるほどボルネード 660-JP
■補足
この実験から年月が経ち両メーカーとも様々な機種が登場しています。筆者も多くの機種を試してきましたが、静音性については言えることは、風量を最大にするとほとんどは「うるさい」か「少しうるさい」というのが現実です。
また反対に最小風量では「無音」か「ほぼ無音」というタイプが多く、アイリスオーヤマとボルネードも例外ではありません。
■風速計による騒音値の測定
当サイトの最近の記事では風速計での騒音値を測定しており、今回記事をリニューアルするにあたって実施してみました。
果たして“耳”による測定とどう違ってくるのでしょうか?
| 風量 | 【本機】PCF‑SDC18T 騒音値(dB) | 【ボルネード】660‑JP 騒音値(dB) |
|---|---|---|
| 1 | 35.2 | 40.4 |
| 2 | 36.0 | 49.6 |
| 3 | 37.1 | 55.6 |
| 4 | 42.7 | 59.2 |
| 5 | 46.6 | ― |
| 6 | 50.3 | ― |
| 7 | 53.9 | ― |
| 8 | 56.6 | ― |
| 9 | 58.6 | ― |
| 10 | 59.8 | ― |
■風速計による騒音値の測定の結果
風量1〜4では、ボルネード660‑JPのほうが明確に騒音が大きい(+4〜17dB差)。しかしながら、風量2までなら静かと言われる49.6dbしかありません。

一方、アイリスオーヤマのPCF‑SDC18Tは、やはり“風量設定が「7」を超えだしてからは音が気になりだし、「9」になるともううるさいレベル”という結果でした。
若干のブレはあったものの、昔の“耳”による測定とほぼほぼ同じ結果となりました。
静けさを求めるなら
- アイリスオーヤマのPCF‑SDC18Tは風量6(50.3dB)まで
- ボルネード660‑JPは風量2(49.6dB)まで
と言ったところでしょうか。
■アイリスオーヤマPCF-SDC18Tの新型PCF-SDC18T-ECの騒音値の比較
また、冒頭で新型のPCF-SDC18T-ECが登場したことを紹介しましたが、この新型においても騒音値を測定していますので、旧型にあたる当機PCF-SDC18Tとの比較を表にまとめていますので紹介しておきます。
| 風量 | PCF‑SDC18T(旧型) 騒音値(dB) | PCF‑SDC18T‑EC(新型) 騒音値(dB) |
|---|---|---|
| 1 | 35.2 | 35.8 |
| 2 | 36.0 | 37.0 |
| 3 | 37.1 | 37.4 |
| 4 | 42.7 | 42.0 |
| 5 | 46.6 | 48.3 |
| 6 | 50.3 | 52.9 |
| 7 | 53.9 | 55.1 |
| 8 | 56.6 | 58.4 |
| 9 | 58.6 | 61.1 |
| 10 | 59.8 | 風量は9段階まで |
対決4.お手入れの簡単さ
■アイリスオーヤマPCF-SDC18Tのお手入れの仕方

こちらは写真のようにツメで留めてあります。ツメは2箇所です。
商品が届いた後にすぐに分解してみましたが、ものの2~3分で分解できました。
掃除を考えた時はこういったタイプが圧倒的に便利です。

羽根も手で回すだけで取れます。この点もお手入れがし易くていい所です。
前面のカバーとフ羽根部分は完全に取れますので、水洗いなど可能。
その場合、電化製品なので念入りに水気をきりましょう。
後ろのカバーは取り外しできませんので、掃除機や柔らかな布で汚れをふき取って下さい。
ただデメリットは倒した時に部品の一部が破損すれば、きっちりと閉まらないことがあります。
■ボルネード 660-JPのお手入れの仕方

こちらはネジで留めるタイプです。3カ所あります。プラスドライバーが必要になります。
以外にこれが外しにくかったです。

前面のカバーを外すと羽根がナットで留められている事がわかります。スパナやレンチが必要になりますが比較的楽に外すことができます。留める時は力の入れすぎに注意しましょう。

羽を外すとワッシャーがナットの後ろにあるのが分かります。また羽の裏側にもワッシャーがありますが細かい部品になりますので紛失や組み立て順序を忘れないように注意が必要です。

カバー裏側はスイッチなどありますのでお手入れの際には水気には注意してください。
■デメリットとしてはやはり
ボルネード 660-JPのお手入れはまず分解に手間取ります。
またワッシャーなどの細かい部品があり、急ぐあまり紛失などが無いように取り付けの順番をしっかり確認して清掃を行う必要があります。
慣れてしまえばそれほどでもないんですが、サッサとお手入れしたい方にはどうやら不向きかもしれません。
結果アイリスオーヤマ PCF-SDC18T
まとめ
結果的には「ボルネード 660-JP」の1勝2敗1引き分けで、「アイリスオーヤマ PCF-SDC18T」が勝利しました。
しかしながら、サーキュレーターは同じ「空気を動かす家電」でも、メーカーによって得意分野が大きく異なります。 今回比較した ボルネード と アイリスオーヤマ はまさにその代表で、 どちらが優れているというより “求める使い方によって最適解が変わる” という結果になりました。
■ボルネードは空気循環のプロ
直進性のある力強い風、そよ風モード、自動風量調整、アロマ機能など、 「部屋全体を快適に保つ」ことに特化した設計が魅力です。
■アイリスオーヤマは生活密着型の多機能モデル
360°首振り、狙い撃ち送風、衣類乾燥モード、工具なし分解、コードレス対応など、 「毎日の家事や使い勝手」を重視したユーザーに向いています。
どちらを選ぶべきか迷ったら、 “自分がどんな場面で使いたいか” を基準にすると失敗しません。
- 部屋全体の空気を効率よく循環させたい → ボルネード
- 洗濯物乾燥や静音運転など生活の細かな悩みを解決したい → アイリスオーヤマ
記事の最後には、両社の違いをひと目で比較できる 機能比較表 を掲載しています。 ぜひチェックして、あなたの部屋に最適な一台を選んでください。
追記:アイリスオーヤマとボルネードの進化の比較
この記事は2020年10月に作成したもので、現在は新型機が多く販売されています。
アイリスオーヤマ PCF-SDC18Tは現在販売されておらず、PCF-SDC18T-ECとなって進化しました。
■主な進化は
- 前ガード・後ガード・羽根が工具不要で分解可能
- 風の角度調整が細かく行える(狙い撃ち送風)
という点です。
とても便利な機能ですので、新型のPCF-SDC18T-ECをおすすめします。
一方ボルネード660-JPは、今でも人気がありロングセラー商品になっています。この差は性能や機能でなく、サーキュレーターの王道を突き進んできた歴史の差とも言えるでしょう。今もボルネード660-JPはおすすめです。
■アイリスオーヤマとボルネードの進化を比較するなら
- アイリスオーヤマ・・・市場の声を反映させた毎年新型機を投入
- ボルネード・・・サーキュレーターの王道を堅持しつつ新型も投入
と言えます。
■機能を比較表でまとめると
| 項目 | アイリスオーヤマ | ボルネード |
|---|---|---|
| 首振り機能 | 360°首振り(上下左右)等 | 左右首振り(自動) |
| 送風モード | 狙い撃ち送風/リズム風/衣類乾燥モード等 | そよ風モード/自動風量モード |
| 分解清掃 | 工具なしで分解可能(前後ガード・羽根取り外し可) | 工具が必要(分解はやや手間) |
| 電源仕様 | PD対応・コードレス運転可能 | コード式(AC電源) |
| 静音性 | 静音タイプ(消音・消灯機能あり) | ×(強風時はやや音あり) |
| 操作性 | リモコン付き/操作音・表示ランプ消灯可等 | リモコン付き/アロマディフューザー機能搭載(一部の機種) |
| 特徴的機能 | 衣類乾燥・リズム風・省エネ設計 | アロマ対応・自動風量調整・そよ風モード |
| 用途の幅 | 多機能で家事・快眠・乾燥に対応 | 空気循環+リラックス空間づくりに対応 |
| デザイン傾向 | シンプルで実用的 | 高級感のあるデザイン性重視 |
となります。
最近では実に色々な機能が追加された機種が、両社で販売展開されています。
そのため、最新機種をチェックするなら、
を参考にしてもらえば、両社の注目機種が分るようになっています。(クリックするとページに飛ぶようになっています。)



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